最低限憶えておきたい川知識

パックラフト入門

川用語

リバーライトリバーレフト
下流を見て右手がリバーライト(右岸)・左手がリバーレフト(左岸)。
ウェーブ
波。特に白波の部分をバックウォッシュと呼ぶ。バックウォッシュの大きい波に突入するとボートのスピードが殺される。
ホール
ドロップ(落ち込み)を越えた水が滝壺を形成し、その下に強い巻き返しが発生する。スピードの出ていない状態での突入や、横向きでの突入はしばしば転覆の原因となる。転覆までいかなくとも、巻き返しによって何度も滝壺に戻され、漕いでも漕いでも脱出できないことがあるが、この状態をホールに捕まると言う。
エディ
カーブの内側や岬の下流側、岩の裏などにできる、ほとんど流れがなかったり流れが反転しているスポット。ボートを止める場所として利用することが多い。本流からエディーに入ることをエディーアウトやエディキャッチと呼び、エディーから本流に入ることをストリームインと呼ぶ。
フェリーアングル・フェリーグライド
流れを効率よく横断するためのボートの角度をフェリーアングルと呼び、フェリーアングルを保ちながら流れを横断する行為をフェリーグライドと呼ぶ。流れに対し上流向き45度を基本とし、流れが強ければより上流向きに、流れが弱ければより対岸向きに設定する。
スカウティング
落差や急カーブなどにより先の見えない場所の上流で、安全な場所にボートを止めて、陸から急流にアクセスし、確認すること。
ポーテージ
スカウティングにより、ボートで下ることができないと判断した急流やダムを、ボートを担いで陸を歩くことで回避すること。
ハイサイド
岩などの障害物にボートの側面が衝突すると際、転覆を避けるために障害物側に重心移動すること。この重心移動でほとんどの転覆は避けられる。

川サイン

水の音で声が聞きとりづらかったり、パドラー間の距離が離れている場合には、パドルサイン・ハンドサイン・ホイッスルを使用してコミュニケーションをとります。かなりたくさんの種類がありますが、最低限これだけは憶えましょう。

パドルサイン・ハンドサイン

オールクリア(ゴー):チームでダウンリバーする場合、出発の準備ができたかどうかを問う意味で、チームリーダーがオールクリアサインを出す。自分の準備ができていれば同じサインで返す。ツアーリーダーは皆の準備が整ったことを確認した時点で、出発することになる。また、難しい瀬の前で一旦陸に上がり、バックアップ体制を整えて1名ずつ下るような場合、先行者が無事クリアしたのを確認し、次の者にオールクリアサインを送ることで、スタートして良いという合図になる。

ストップ:チームリーダーがオールクリアのサインを出してチームの出発準備が整ったかどうかを確認する際、自分の準備がまだできていなければストップサインを返す。ダウンリバー中、仲間に止まって欲しい場面では、ホイッスルなどで注意を引きつけストップサインを出す。

オッケー:片手の指先を頭に持っていって丸を作ることでOKサインとなる。なお、この状態でトン、トンと頭を指先で2度ノックすると「OK?」という疑問形になります。

エディーアウト:ただのストップではなく、あのエディーで止まれ、と具体的な指示を出す場合は、片方の手の人差し指を立てて頭の横でグルグル回し、もう片方の手で止まるべきエディーを指差す。

SOS:オールクリアのサインを左右に大きく揺らすことでSOS、緊急事態を伝えるためのサインになります。

ホイッスル

ピッ!:短音1回は、周囲の注意を集めるためのサインです。

ピッ!ピッ!:短音2回は、上流側を示すサインです。

ピッ!ピッ!ピッ!:短音3回は下流側を示すサインです。

ピーーーッ!ピーーーッ!ピーーーッ!:長音3回はSOS、緊急事態を伝えるためのサインです。